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ぶ ん か ざ い ほ ご が か り
その6 文化財保護係って?(1)

 今回は、私たち文化財保護係(ぶんかざいほごがかり)がどんな仕事をしているのかをご紹介します。文化財保護係は、蔵王町教育委員会の教育総務課にある係のひとつです。係の職員は2名で、役場東庁舎2階の文化財整理室が主な仕事場です。

 係の主な仕事は、一言で言うと「町内にある文化財の保護と活用」です。これを大きく二つに分けると、文化財そのものを守り残していく「保護・保存」と、文化財の価値や大切さを皆さんに伝えていく「普及・啓発」があります。まずは、「保護・保存」についてご紹介しましょう。

蔵王町にはどんな文化財があるの?

 文化財には、実にさまざまな種類があります。主なものを挙げてみると、昔の民家や神社などの建物、仏像、石碑、古文書、土器、土偶など、目に見える形のあるもの(有形文化財)、神楽、田植踊り、春駒などの伝統的な民俗芸能(無形民俗文化財)、古墳や塚、古道、遺跡など土地に残された歴史的なもの(史跡)などがあります。

 これらのうち、国や県、蔵王町の歴史を調べる上で特に貴重なものは、それぞれ国指定、県指定、町指定の文化財として指定され、保存が図られています。蔵王町には国指定文化財が1件、県指定文化財が3件、町指定文化財が20件あります(内容は「指定文化財」のページをご覧ください)。

 希少な自然環境や動植物(天然記念物)も文化財に含まれます。また、蔵王町には指定保存樹木の制度があり、生物学的な希少性だけでなく、町内の各地域のシンボルとなるような樹木を指定して保護しています(内容は「指定保存樹木」のページをご覧ください)。

種類 内容 蔵王町の指定文化財
国指定県指定町指定
ゆうけいぶんかざい
有形文化財
目に見える形のある
歴史的なもの
我妻家住宅奥平家住宅
刈田嶺神社本殿拝殿・随身門
丈六阿弥陀如来坐像
白鳥古碑群高野倫兼遺訓碑
願行寺遺跡出土土偶
刈田嶺神社絵馬敬明講図
むけいみんぞくぶんかざい
無形民俗文化財
伝統的な技術や民俗芸能 八雲神社神楽白山神社神楽
榊流東根神楽平沢榊流神楽
刈田嶺神社神楽小村崎榊流法印神楽
小村崎田植踊り・春駒
しせき
史跡
土地に残された歴史的なもの 白九頭龍古墳岩崎山金窟址
曲竹一里塚安養寺参道跡保存地区
遠刈田製鉄所高炉跡
てんねんきねんぶつ
天然記念物
希少な自然環境や動植物 平沢弥陀の杉根返しの桜

建造物や樹木の保護・保存

 あたりまえですが、文化財は「古いもの」です。建物であれば古建築、樹木であれば古木・老木ということになります。野外にある文化財はさまざまな気象条件の影響を受けやすいので、日々の見回り、特に大雨や強風の後は被害が起きていないかといったパトロールが欠かせません。

 建物であれば、屋根の葺き替えなどといった定期的なメンテナンスが必要です。所有者の方と相談しながら、計画的に進めていきます。樹木であれば、やはり定期的に専門の方と一緒に健康状態を確認したり、風で枝が折れた時には傷口の手当てをしたりします。また、地域の皆さんにご協力いただいて文化財の周辺の除草など定期的な清掃整備も行なわれています。

雨の日に倒壊してしまった町指定保存樹木の「水神社の大桜」。推定樹齢250年の古木でしたが、幹の内部で腐食が進んでいました。 指定文化財のパトロール(国指定・我妻家住宅)。地震による被害の様子を調べています。
<つづく>

2009年7月30日更新<M>

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