どきたんドットコム歴史と文化財めぐり蔵王信仰>蔵王刈田嶺神社奥宮



(ざおうかったみねじんじゃ おくのみや)

前身は、蔵王信仰の根本 蔵王大権現社

風雪に耐えて山頂に鎮座する。拝殿はなく本殿のみなのは、奥宮ならでは
刈田岳山頂。荒涼とした風景
三宝荒神(さんぽうこうじん。主に修験道で信仰される仏神)の碑。江戸末期に奉納されたもの
 かつて、蔵王山頂には蔵王大権現社が鎮座していました。蔵王大権現は、天武天皇8(679)年に、役の行者(えんのぎょうじゃ)の叔父 願行(がんぎょう)が勧請したものと伝えられる、蔵王信仰の根本です。蔵王代権現社は、往古より蔵王一帯の修験者を統括していた願行寺(がんぎょうじ)によって管理されましたが、願行寺没落後は伊具郡の宗吽院(そううんいん)が管理しました。

 また、江戸初期には、社殿は山形最上氏と白石片倉氏とが交代で建て替えていましたが、後にもっぱら片倉氏が建て替えるようになり、社の立地も、熊野山頂から刈田山頂へと移されました。

 江戸時代後期に流行した蔵王参詣では、この蔵王大権現に参拝することが目的となりました。その時期になると、蔵王大権現の管理は遠刈田の嶽之坊(だけのぼう)が担うようになっており、元々浅からぬ関係があった両社が深く結びつくことになりました。

 明治初頭、神仏分離令を受けて、嶽之坊と合一して水分神社(みくまりじんじゃ)と改称、さらに蔵王刈田嶺神社奥宮と改めて現在に至ります。現社殿は鉄筋コンクリート製の恒常的なものですが、蔵王エコーライン開通までは木造でした。


所在地 蔵王町遠刈田温泉 刈田岳山頂
所有者 蔵王刈田嶺神社
公開日 いつでも
料 金 無料
自家用車をご利用の場合、蔵王ハイライン通行料が必要です。
アクセス ミヤコーバス「蔵王山頂」停留所から徒歩10分
駐車場 あり
現地までの案内表示 あり
現地での説明表示物 なし
見学のための手続き 特にありません。ご自由にご見学下さい。
見学地の整備状態 良好(冬季は積雪のため見学できません)

敬明講図 蔵王刈田嶺神社里宮 蔵王刈田嶺神社奥宮
蔵王大権現石華表碑 えぼし千年杉

>>>歴史テーマ一覧へもどる<<<   >>>テーマ解説へもどる<<<   >>>ホームページへもどる<<<