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2月16日(木) くもり 時々 はれ
20.2センチの石のオノ




 こんにちは! どきたんだよ!

 今日は、おとといの日誌に書いた石のオノを文化財整理室できれいに洗ったんだ。長さは・・・20.2cm どきたんの予想、おしかったなぁー

 きれいに洗ってみたら、石の表面を何度も何度も打ち欠いて丁寧に作ったのが良く分かったよ 「これを作ったのは、石器づくりの名人だったんじゃないかな?」って調査員さんが言ってたよ。大事にしてたんだろうなぁー

 じゃあ、またねー

2月15日(水) くもり 時々 はれ
これが縄文時代の竪穴住居跡!


 こんにちは! どきたんだよ!

 今日は縄文時代の竪穴住居跡(たてあなじゅうきょあと)の写真撮影をしたんだよ!

 この竪穴住居跡は、直径が8mくらいのまぁるい形をしていて、真ん中に火を焚いた跡があったんだよ。火を焚いた跡は地面が真っ赤になってて、そのまわりは地面がカチカチに硬くなってるんだ
 「縄文時代の人がここで生活していたから、地面が踏みしまって硬くなっているんだ」って調査員さんが教えてくれたよ。五千年以上前の縄文人が暮らしてたのと同じ床の上に立ってるなんて、なんだかフシギな気持ちがしたよ。


 この写真は竪穴住居跡を別の方向から見たところだよ。見慣れた町の風景のすぐ下に、大昔の人たちの暮らしの跡が埋まってるんだね

 じゃあ、またねー



2月14日(火) くもり
大きな石のオノが出土したよ!


 こんにちは! どきたんだよ!

 しばらく日誌を書いてなかったんだけど、今週も谷地遺跡の発掘調査をしているんだよ!

 じつは、先週はとっても寒くって地面がカチカチに凍りついちゃったからほとんど発掘できなかったんだ〜 冬の発掘調査はタイヘンなんだね〜

 そんな中でも、発掘現場では今日もおもしろいハッケンがあったんだよ! おっきなまるい穴の中から、大きな石のオノが出土したんだ

 「山形県の方でとれる珪質頁岩(けいしつけつがん)っていう石を使って、とっても丁寧に作られた打製石斧(だせいせきふ)だよ」って調査員さんが教えてくれたんだ とってもりっぱなオノだよね〜

 え? どのくらいおっきいのかって? じつはどきたん、あんまり見とれちゃって長さを測ってくるのを忘れちゃったんだ〜 20cmくらいはあったんじゃないかなぁ〜? こんどしっかり測って教えるね


 石のオノが出土した穴の中からは、ほかにも丸い石や大きくて長細い石が出土したんだよ。丸いのは木の実をすりつぶしたりした石で、大きくて長細いのはおまつりで使った特別な石器かもしれないんだって! 大事なモノを入れておいた穴なんだね

 じつはこの石のオノ、1週間以上前に見つかったモノなんだけど、今日までずっとそのままにしてあったんだ。どうして?って調査員さんに聞いてみたら、「まず、オノが見つかった丸い穴がどんなふうに掘られて、どんなふうにして埋まったのかを調べて、写真と図面に記録するんだ。その後に、穴から石器が出土した様子を写真と図面に記録して、いちばん最後に石器を取り上げるんだよ」って教えてくれたよ。発掘調査って、タイヘンなんだね〜

 どきたんがハックツをして、出てきた石器をすぐに動かしちゃったら、どんなふうに出てきたのかがみんなには分からなくなっちゃうもんね〜 大事に残しておいて、上の写真のように記録しておけば一目瞭然だもんね 遺跡を記録に残すのって、とってもタイヘンだけど、とってもタイセツなんだなぁ


 オノが出土した穴の断面だよ。こうやって地層に線を引いてみると、この穴がどうやって埋まったかが分かるんだって。「どうやらこの穴は、石器が置かれた後に半分くらいが埋め戻されて、その後は窪みのようになって自然に埋まったようだね」って調査員さんが言ってたよ。左下にオノが出土しているのが見えるね。

 じゃあ、またねー



1月6日(金) くもり
ナンダコレ!?


 あけましておめでとぉ(^^)/

 みんな、元気にお正月をむかえたかな?
 ボクはお正月の間、里帰りしてたんだよ! 楽しかったなぁ(^^)

 さてさて、今日から谷地遺跡のハックツがスタートしたんだ。ホントは昨日からだったんだけど、昨日は雪や風がひどかったんで、お休みにしたんだ。
 だから、今日がハックツ初めの日だったんだよ!

 現場に行ってみたら、びっくりしたよ〜
 一面、霜柱で真っ白なんだもん。

 霜柱だらけのハックツ現場(-"-)
 朝イチで、みんなで霜柱をかき集めるんだ。

 霜柱を取った後でハックツ作業をやったんだけど、なんか土のカンジがちがうんだ。
 おそらく、土の中の水分が霜柱になって抜けちゃって、スポンジみたいにスカスカになっちゃったんだろうね…ものすごく作業しにくかったよ(+_+)

 谷地遺跡のハックツは、冬の間も休まずやることになったんだ。
 作業員さんたち、寒くて大変だね…
 がんばってね〜!!

 晴れた日のハックツのようす。
 ちょっとサムザムしてるけど、普通に作業してるね。

 雪の日のハックツのようす。
 こんな日にハックツをやっちゃダメだよ! ちゃんとした調査にならないもん…

 地面のくぼみにたくさんの土器が捨てられた場所をハッケン!! 慎重にハックツしなきゃね!!

 じゃ、今年もよろしくね〜



12月13日(木) はれ
古文書のレスキュー

 こんにちは! どきたんだよ!

 今日は、町内にある国の重要文化財・我妻家住宅で古文書(こもんじょ)のレスキューが行なわれたんだよ。

 我妻家住宅には江戸時代の古文書がたくさん保存されているんだけど、湿気やカビが悪さをしていることが分かったんだ だから、古文書を博物館に運んで状態を良く確認したり、燻蒸(くんじょう)っていう消毒をしてこれ以上痛まないように治療してもらうことになったんだ。しばらく入院だね〜

 県の文化財保護課や博物館の職員さんが古文書の状態を確認したり、所有者さんから保管状態の聞き取りをしていたよ。

 古文書は「お茶箱」に保管されているんだよ。内側にトタン板が貼られた木の箱で、古文書を外の空気と触れないようにして、虫さんや湿気から守ってくれるんだって。高性能なんだね
 この「お茶箱」、ちょっとムカシはどの家にもあって、大切な着物なんかをしまっておくのに重宝したんだよ。防虫・防湿の効果があるんだけど、一度お茶を入れた箱は特に虫が付きにくいんだって。
 おじいちゃんやおばあちゃんのいる家では、押し入れや物置で「お茶箱」を見つけられるかもしれないね。仙台の初売りでは、この「お茶箱」の景品を目当てにお茶屋さんに並ぶ人もおおいんだよ

 これは「萬年記(まんねんき)」って言って、我妻家に伝わる古文書のひとつなんだ。文化元年(1804)年から明治5(1872)年までの我妻家の年中行事や家の修理などのことを記した覚書(おぼえがき)で、江戸時代の我妻家の暮らしぶりが分かるとっても貴重な資料なんだ。我妻家の建物と一緒に国の重要文化財に指定されているんだよ。
 「萬年記」は「蔵王町史」でも紹介されていて、新年を迎える準備やお正月料理のことも書いてるんだって。オモシロそうだね どきたんも今度図書館に行って読んでみようかなぁー。

 じゃあ、またねー



12月7日(水) はれ
モグラさん現る!!

作業員さんに捕獲されたモグラさん。
必死でもがいてる…ちょっとカワイソウ…

 こんにちは〜

 みんな、久しぶりだねぇ。寒くなってきたけど元気にしてる?

 谷地遺跡のハックツ調査は冬の間も続けることに決まったんだ。ボクもずっと外でガンバるんだ!

 ところで、今日は現場にモグラさんが現れたんだ

 モグラさんって、ハックツ調査の現場では嫌われモノなんだ。だって、土の中にボコボコ穴をあけちゃうじゃん!? ケッコウ遺構に傷がつくんだよねぇ(-"-)

 今日は、そんなモグラさんが現場に現れたんだ! モグラさんは地面の中で暮らしてるし、ボクたちが発掘してる間は近寄ってこないんだ。だから、ボクもモグラさんの姿を見たのは初めて!! かわいいんだけど、意外とすばしっこくてビックリしたよ!

 モグラさんって、全身ツヤツヤの毛におおわれてるんだ。土の中にいるのに、ゼンゼン汚れてないんだよ

 地中に帰っていくモグラさん。あっと言う間に姿が見えなくなっちゃった。

 全然ハックツの話をしてないから、最近のダイハッケン を紹介するね。
 これは、フラスコ状土抗の底から出てきた土器だよ。完全な形でシュツドしたんだ! きれいだね〜

 じゃ、またね〜



11月22日(火) はれ
タカラモノだぁ〜!!

 こんにちは〜 またまたひさしぶりだね〜

 今日は谷地遺跡でダイハッケン があったんだ

 何が見つかったのかって

 「ヒスイの飾りもの」が見つかったんだよ

 見つかったのは、長さ3.5センチくらいのヒスイをみがいて穴を開けたモノだよ。ペンダントにしてたんじゃなかな 縄文人、オシャレ〜

 「ヒスイの飾り物は、蔵王町では今までに宮地区の二屋敷遺跡で1つ、曲竹地区の鍛冶沢遺跡で3つしか見つかっていないんだよ。ヒスイは現代でも宝石として大切にされているんだ。縄文時代の人たちにとっても、貴重で珍しい宝物だったんだよ!」

 へぇ〜 貴重なハッケンなんだぁ

 「ヒスイは、日本では新潟県糸魚川市の姫川流域など、ごく限られた場所でしか採れないんだよ。それが、遠く離れた蔵王町の谷地遺跡から発見されたってことは、ただ貴重な物が発見されたってだけでなく、今から5,500年も昔に、それほどの広い範囲で、ヒスイという品物がやり取りされるような社会の仕組み=交易ルート ってのが存在したってことなんだよ! 縄文時代の人たちって、すごいよね!」

 調査員さぁん! またムツカシイお話なっちゃってるよぉ(汗)

 じゃ、またね〜



11月7日(月) くもり時々はれ
里帰りだよ!

 こんにちは〜

 またまた、しばらくボクの日誌が更新されなかったけど、今回は調査員さんたちのせいじゃないんだ。

 ジツはね、今、蔵王町小村崎地区の六角遺跡で発掘調査をやってるんだ。六角遺跡はボクが誕生した遺跡なんだよ! それで、ボクも久しぶりに里帰りしてきたんだ!! 

 久しぶりに六角遺跡に行ったら、遺跡のことを紹介するカンバンが建ってたんだ!このカンバン、ボクが生まれるきっかけになった発掘調査のことをわかりやすく紹介してるんだよ!

 
 作業員さんが何だか深いイコウに入ってるよ…
これは、井戸の跡のハックツ風景だね。深すぎて、見てるボクの方がおっかなくなっちゃった(汗)

 掘り上がった井戸のようす。深さ2.6mもあるんだ!  井戸の底には、木で作った囲いが残ってたんだ!

「これは井戸側(いどがわ)って言うんだ。井戸って、何メートルもの深さがあるよね? ただ掘っただけだと崩れやすくなるし、ちょっとしたことで水がにごっちゃうんだ。だから、あらかじめ大きめに穴を掘って、まん中に井戸側って呼ばれる木の囲いを埋め込んで、その中に水をためるようにするんだよ。」
調査員さん、相変わらず説明長いね〜(笑)

 ホンジツの現場カントク! 近所の猫さん。ハックツしてる作業員さんのことをじっとカンサツ!  あ、飽きた(笑)

じゃ、またね〜



 
 

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